“手”を施術することがとても多くなってきました。
意外と痛いのが普通だと思われている方が多いような印象を受けます。
今回は1症例を紹介致します。
こちらの左手。
どこが悪い?思われますが実は親指の付け根が痛みます。
そして動かしてみると親指が全然開かない状態です。
自分で開いても、私が他動的に開いても痛い状態です。
ゴルフをやられているので、これではグリップが効かない状態です。
触診してみると、
A 手掌腱膜
B 母指外転筋
C 母指内転筋
が伸びない状態です。
手のひら部分は皮膚の下はコラーゲンだらけで
表面の施術が必要になってきます。
皮下の硬くなった部分は循環能力が低下しており
外部から摩擦や刺激を加えないと皮下の硬さは変わりません。
皮下の硬さが取れてきたら、筋肉の1番の外側の膜の硬さが出現しました。
筋肉の1番外側の膜は3〜4層構造になっており、縦、横、斜めと異なる走行の膜が
重なっているので、膜滑走を出すときも方向性を特定して膜の滑走を出す必要があります。
ただ筋肉をほぐすだけでなく、筋肉を包む皮膚であったり、膜であったりを丁寧に動きを出していくと結果的に皮膚や膜に押さえつけられて緊張してしまった筋の硬さが取れていきます。
丁寧に施術するとしっかり開くようになります。痛みも消失したようです。
今回の場合、かなりの長期間痛みがあり、
関節の拘縮(組織のかたまり)があり、
手の循環の低下があったので、
ここで終了ではなくここからがスタートになります。
Fascia(筋膜)がかなり固まっています。
これは形状記憶性があり放っておくとまた今まで通り固まった状態に戻ろうとします。
なのでFasciaを伸ばす(ストレッチでOK)、正しい使い方をするというのが必要になります。
ストレッチはこれがおすすめです。
ほとんどの人は手首や手の指が固まっているので一度は一通りやってみて動画通りに動かないことを認識して、ぜひ動画通りできるまで毎日取り組んで欲しいです。
また指をみてみると反り返っていますよね?
指が反り返っているということは普段から親指の先に体重をかけない癖を持っています。
ですのでストレッチと並行して親指の先に体重をかける練習が必要です。
循環も低下もあったので今回は腕立て伏せにチャレンジしてもらいました。
現状制限している組織を特定すること
組織に対して適切な刺激を与えること
本質的な原因にアプローチすること
が大切ですね。
また手は本当に大切な部位ですので、
諦めずにケアすれば何年たっていても改善が見られます。
また筋肉に負荷をかけることは循環系にも負荷をかけているので、
手が冷えている時には上腕(二の腕)
足が冷えている時には太もも
の運動を取り入れる循環は改善されます。
腕立てやスクワットは非常に良いエクササイズですね。
10回くらいでちょっと辛くなる負荷で2〜3セット毎日続けられるとしっかり改善が見られます。
ちょっと辛くなる負荷
週3〜4日以上実施すること
コツコツとやることが大切です。
本日はいつもの施術の流れを紹介させて頂きました。
手が痛い人の参考になれば幸いです。