痛みが複数出現してくる原因
痛い場所の原因組織がしっかり治りきっていない
転んだり、ぶつけたり、切ったり、骨折したり、挫いたり、急に伸ばしてしまったりすると、長時間の同じ姿勢を取りすぎたり、偏った動きや負荷を身体に与え続けていると皮膚や脂肪や筋膜、筋肉、関節、神経、血管が壊れてしまい固まり機能が低下してしまいます。
このように原因が明らかな場合、その原因の場所をしっかり治しきれていないと痛みが残存してしまいます。
痛みが治りきらないうちにまた次の痛みを作っていっている可能性があります。
しっかりと原因の場所を治しきることを意識しましょう。
治療の優先順位が間違っている
複数の痛みが中々治らない場合、治療の優先順位が間違っている場合があります。
例えば、首の痛みと腰の痛みと時々手首の痛みがある場合を例としましょう。
20年前に手首の怪我をしていて、10年前からなんとなく首の痛みがあり、最近腰痛になったとします。
20年前の手首の怪我から治りきらなかった影響から首の痛みが出現している可能性があります。
そして、首の痛みから影響して腰の痛みが出現しているの可能性あります。
その場合いくら、腰と首の痛みが気になるからといって、首と腰のケアばかりしていてもまたケアした後に痛みがぶり返すことがあります。
なぜならば、一番の原因は手首の怪我が問題だからです。
その場合、一番の原因をまず先に治療をする必要があります。
一番の原因が残っているとまたその場所から悪循環が引き起こされてしまいます。
このように痛みが強いところだけを治療するのではなく、どのように痛くなったかを明らかにして正しい治療の優先順位で治療をしていく必要があります。
様々なストレスが影響して身体が弱っている
痛みが複数箇所出てくる原因の1つとして、様々な原因によって疼みに敏感になってしまうメカニズムが過剰に働き”痛みを感じやすい”状態になってしまうことと、痛みを鎮静するメカニズムがうまく働かず”痛みを治せない”状態になってしまうことが大きく関わっています。
- 痛みを感じやすい状態(疼痛過敏障害)
- 痛みを治せない状態(鎮痛機能障害)
疼痛過敏障害と鎮痛機能障害が起こってしまう原因として、ストレスが関わっています。
ストレスの量と時間が多くなったり長くなったりすることにより障害が起こりやすくなっていきます。
ストレスには、精神的ストレス、物理的ストレス、社会的ストレス、生理学的ストレスのように種類があります。
精神・社会的ストレスが増加する因子は日常の家事・育児・仕事・介護・運動・家族関係・仕事関係・友人関係などに潜んでいます。
もちろん、痛みが中々治らないストレスも精神的なストレスに大きく関わります。
前向きでなくなった行動や人間関係は精神的・社会的なストレスを引き起こします。
物理的ストレス増加する因子も日常の家事・育児・仕事・介護・運動などに潜んでいます。
長時間になったり、負荷が多くなったすると物理的ストレスが増加します。
生理学的ストレスは、精神・社会的ストレスや物理的なストレス、季節での温度変化、食べ物や生活習慣によって引き起こされます。
生理学的なストレスが高まると内臓系の不調が出やすくなります。
内臓系の不調は自律神経の乱れとほぼ同意語です。
内臓系の不調は自律神経の乱れを引き起こします。
代表的な症状は下記のようなものになります。
他にも様々な症状を引き起こします。
この他にも様々な生理学的ストレスから起こる内臓系の不調は様々なものがあります。
生理学的ストレスによるその他の症状
睡眠障害 | 不眠症、睡眠不足、夜中に起きる、寝付けない、起きれない、日中眠いなど |
消化器系の不調 | 便秘、胃もたれ、逆流症食道炎、腹痛、食欲不振、胸やけ、吐き気、嘔吐、のどのつかえなど |
循環器系の不調 | 末端の冷え、胸痛、息切れ、呼吸困難、動悸、むくみ、失神発作、眩暈、背中の痛み |
泌尿器系の不調 | 頻尿、尿もれ、腹痛など |
呼吸器系の不調 | 息苦しさ、息切れ、咳、痰がらみ、胸の痛み、いびきなど |
生殖器系の不調 | イライラ、不安、活力不足、情動の不安定性、排尿障害、皮膚の乾燥(張りがない)、眠れない、月経時痛、生理不順、不正出血、不妊傾向、下腹部の痛み/腰痛、閉経よる影響(女性ホルモンの低下)、ホットフラッシュ、めまい、動悸、発汗など) |
内分泌の不調 | 汗をかきにくい、やる気がでない、コレステロールが高い、血糖が高い |
精神的ストレス、物理的ストレス、社会的ストレス、生理学的ストレスは互い影響しあっており、1つのストレスが様々なストレスを関連して引き起こします。このようにして、多くのストレスやストレスに長期間晒されると、内臓や自律神経や精神が乱れてしまい痛みを感じやすくなったり、痛みを鎮静化するメカニズムが効果が効かなくなってしまい疼痛過敏障害や、 鎮痛機能障害を引き起こし痛みが複数に発生する原因になります。
すなわち、様々なストレス要因が影響しやすくなっている状態です。
まずは、ご自身がどのような身体の状態であるかを認識することが第1歩です。
自分の体を専門家視点で見た時にどうなっているのかをまずは知りましょう。
そして原因に対する対策をコツコツと実践していくことをオススメ致します。