毎週金曜日はスポーツのコンディショニングブログです。
と体幹について述べてきました。
そして本日はVol. 3 体幹と下半身をつなげていくことについて綴ります。
本日のコンセプト
体幹をスポーツで生かせるようになっていくと
身体の負担を減り、怪我の発症/再発を防げる可能性が高くなります。
プランクや腹筋や背筋だけやっていけば体幹の力が順調にいかせてくるかと言ったら、そうである場合もありますし、そうでない場合もあります。
本日はそうでない場合の人に非常に必要なことを書いていきます。
朝トレの参加者や私からトレーニング指導を受けている方はそういうことかという風に読んでいて腹落ちして欲しいです。
トレーニング指導を直接受けてなくても、vol.1,vol2に興味を持った人はなんとくなく必要性や発展させるタイミングを気づいて欲しいです。
このブログから見た人もバックナンバーを見てもらえるとより体幹のコンディショニングやトレーニングついての全体像が見えてくるかと思います。
私が推奨しているトレーニングピラミッドの
体幹と下半身をつなげていく
体幹の安定性の感覚が少しわかってきて
2〜3ヶ月トレーニングをしてきたら
体幹と下半身(特に股関節)をつなげていくことが大切になっていきます。
*なぜ2〜3ヶ月必要かというと…
トレーニングの発展段階として
① 無意識にも意識的にも動かせない状態
↓
② 意識的には動かせる状態
↓
③ 無意識にも意識的にも動かせる状態
という段階を辿っていって欲しいので、1つのトレーニングはしっかりと2〜3ヶ月は週3〜4日以上取り組んで欲しいです。
理想的な③状態は何をしていてもその場所を使う感覚がわかる、または考えて動かさなくてもほぼ姿勢やポジション動きが間違いなくできるというのが理想です。
もちろんその2〜3ヶ月のなかで負荷の調整は必要です。
ランニングやダッシュなど走る動作
踏み込む動作
切り返す動作
またはバイクを漕ぐ動作など
下半身を使うスポーツ動作
前進しながら、身体を安定させ、推進力を作っていく
爆発的な体重移動を殺さずに急ブレーキをかける
進行方向を変えるときに重心移動でなるべくブレーキを踏まない
など様々なスキルが必要になっていきます。
その前にやっておくことが今日お伝えする
体幹と下半身をつながげていくことです。
スクワットとか
腿上げとか
下半身系のトレーニングならなんでもいいのですが、
① 「 お腹、背中、お尻を使って体感のブレを抑えることを」トレーニング中に意識して行う
過去ブログ→使うための意識は体感の安定性の感覚を参考にしてください。
② 「パワーポジション」を作っていく
③ 「トリプルフレクション、トリプルエクステンション」を意識して行う
という意識的なトレーニングしてもらうとまたパフォーマンスの良い変化が現れていきます。
初めて聞く用語、なんとなく聞いたことのあるけどよく理解できていない用語もあるかと思いますので解説していきます。本日は①と③について述べていきます。
「 お腹、背中、お尻を使って体幹のブレを抑えることを」トレーニング中に意識して行う
読んで字のごとくですが、下半身のトレーニングをすると
体幹の姿勢が丸まったり、腰が反ったり、骨盤が倒れたり、顎が上がったりします。
作ってきた体幹の意識を下半身の動作とリンクさせていくために
まず自分の現状を知り、そこを修正する方法を見につけ実践していくことが
必要になります。
自分はブレが少なくなるのか、やりたい姿勢が取れるのか
意識を強める場所が人それぞれ違います。ある程度は人間なので仕組みは一緒ですが、体格も筋力も経験してきたスポーツも怪我も違うバックグラウンドなので、
力が入りやすい・入りにくい場所
関節が安定している・不安定している場所
というのは人それぞれです。
なので1つのトレーニング動作に
お腹、背中、お尻
が使える意識のさせ方というのを
見つけ
それをトレーニングの中で意識し、実践していくことが大切になります。
まずはこちらのブログを参考に意識をして、実践してみてください
*使うための意識は体感の安定性の感覚を参考にしてください。
体幹が動作の中で安定していくと下半身が使いやすくなっていきます。
「トリプルフレクション、トリプルエクステンション」を意識して行う
トリプルフレクション、トリプルエクステンションというのは
・足首
・膝
・股関節
という3(トリプル)関節を
曲げて「フレクション」使うこと
伸ばして「エクステンション」使うこと
になります。体幹と股関節をつなげるために非常に重要な動作セオリーになります。
3関節をフレクション/エクステンションに連動して使えることが
走ったりウエイトトレーニングをする上で疲れず、怪我の予防になり
または力強い力発揮(反射的)をする上で非常に重要な要素になります。
「フレクション」
画像は大迫選手(すみません!勝手にお借りします。)ですが、
左足がトリプルフレクションです。着地の際の3関節が曲がて力を吸収する動きになります。
意識的には
・特に股関節を鼠蹊部に引き込む
・脛を前方に倒す(これは一番最後)
・足の甲を引き上げる
というのが重要になります。
「エクステンション」
こちらの画像も大迫選手(すみません!勝手にお借りします。)ですが、
左足がトリプルエクステンションです。
エクステンションは画像では伝えにくいのですが、左足の着地の後の関節が重力と反対方向に伸びる動きがトリプルエクステンションになります。
意識的には
お尻の下部(坐骨)で地面を押す
もも裏で地面を押す
足裏で地面を押す
という意識になります。
よく股関節を鼠蹊部に引き込む動作をヒップヒンジと言いますが、
特にこのヒップヒンジはトリプルフレクションにもトリプルエクステンションにも重要な動きの要素となっていきます。
特に体幹と下半身をつなげるためにはこのヒップヒンジがとても重要な要素になります。
ヒップヒンジができてくるとお尻を使って動く感覚や鼠蹊部の前側を使って動く感覚が生まれてきます。
トリプルフレクションは力の吸収と発揮に大きく働きます。
トリプルエクステンションは力の発揮に大きく働きます。
トリプルフレクションは力の吸収のためにも必要です。
3関節が同時に曲がることによってサスペンションのように力を分散して吸収します。
またトリプルフレクションはトリプルエクステンションを行うための準備期でもあります。トリプルフレクションができることで関節を守り、また次に使うべき筋や腱やその周囲の筋膜が伸張されます。筋や腱やその周囲の筋膜はゴムのような役割をしていますので、引き伸ばされると縮むための力が溜められます。トレーニング用語で“ローディング“と言ったりもします。
トリプルフレクションができないと力が均等に3関節に分散せず1箇所に集中してしまいます。着地の際に怪我をする恐れも出ますし、その後の3関節が連動して使えないので力の発揮が不利になります。
トリプルエクステンションができないと、着地で得たエネルギーを推進力に変換することができなくなります。せっかく筋力をつけたのになぜかパワーや速さが得られなくなります。力の発揮を“アンローディング”とも言います。スポーツにおける下半身の動きはなるべく効率が良く力の発揮をできていた方が非常に有利です。
だから、まずはトリプルフレクション/トリプルエクステンションを基礎的なトレーニングから習得する必要があります。安定的にトリプルフレクションとトリプルエクステンションが身体で再現できるようになることは非常に重要になってきます。
基礎的な動きから競技動作に近い形まで徐々に作っていくことが大切になってきます。
こちらよく伝えている動きになります。
2kgのウエイトボールを使ったトリプルフレクション、エクステンションづくりです。
まとめ
3.の段階がある程度できるようになったら
4.の段階へ進むことをオススメします。
ただ、それぞれ同時進行にやっていくことで互いにいい影響を与えますので、3.の段階と4.の段階を言ったりきたりすることをオススメします。
まずは原理原則を知っていただきたく長文になってしまいましたが、
少しでも今やっていることの理解の助けになればと思います。
それぞれをどうやって意識したらいいかを抑えておくと
怪我したときやパフォーマンスが下がっているときに
振り返って見直すことができるので、知っておくことがまず重要です。
知識を知ってまた実践していきましょう。
来週金曜日はパワーポジションについて述べていきます。
本日もここまで読んでくださりありがとうございました。