痛みとランニングパフォーマンスのための手の重要性。

毎週水曜日は治療のブログです。

いつも拝読頂きありがとうございます。

”手”と”昔の怪我の取り残し”の重要性・必要性を知っていただければ幸いです。

 

 目次

1.手とはどんな役割か?

手は身体の中で非常に大きな役割を担っています。

「さわる(触れて感じる)」

「つまむ」

「握る」

「弾く」

「はさむ」

「押す」

「叩く」

「引っかける」

など更に色々な動作で道具にもなりますし、コミュニケーションの手段にもなります。

脳の運動、感覚の支配する領域的にも手は非常に大きな範囲をになっています。

カナダの脳外科医のペンフィールド氏がヒトの大脳皮質を運動野や体性感覚野と体部位との対応関係をまとめた図

精神活動にもとても影響を及ぼします。

メンタルがここ何年か良くないなと思ったらもしかしたら、手の機能が低下していて循環系に影響を及ぼし内臓機能が落ち、自律神経が不安定なんてこともあるかもしれません。

 

 

2.発達と手

手というのはどんな動きにも重心を安定させるのに役割を担っていますし、走りやバランス動作、歩行動作にも貢献しています。

赤ちゃんは生後4ヶ月くらいまでモロー反射という手を横に広げる無意識の反射活動をしています。これは原始反射といい、身体やコミニケーションの発達を円滑にするための人間にプログラミングされている活動です。

大きな音や光、身体のバランスが崩れた時にこの反射が起こります。

このモロー反射はある程度使われると生後半年くらいで消失します。

「片足立ちしてください」と伝えるとこのように手を広げてしか安定が取れない方がいますが、もしかしたらこの赤ちゃんの頃のモロー反射が十分発達しなかった可能性があります。

 

その場合には腕を使って体を安定させることがまだ未成熟であるので、しっかり腕から体幹を使うことを訓練する必要性があります。赤ちゃんはモロー反射を行うことで、腕から腹筋、背筋に繋がった身体の使い方を学習しています。

 

もしご自分にこのような傾向があればしっかり体幹を使いながら、腕でバランスを取るようなトレーニングをぜひトレーニングの中に入れましょう。そこに伸び代が隠れています。

 

また、私も2歳の息子がいますが、ちっちゃいお子さんがいる場合は、よく抱っこしてあげることが大切かなと思います。抱っこしてあげると自然に抱きついてきますし、抱きつこうとすることで腕の筋肉や腹筋も使います。また運動感覚だけでなく触覚や体感覚も人から触られることで発達します。触れることで安心感の感覚も得られますので、感情の不安定さや夜泣きがある場合も朝、日中、夜と1日の中で何回でも抱っこしてあげることが重要かなと思います。夜泣きや感情の不安定さもモロー反射が十分発達しておらず、身体の不安定さ感覚の未発達が見られるかもしれませんね。ハイハイがなくて心配だなって場合もまずは抱っこから感覚を作ってあげればハイハイが出てきますので、根気強く抱っこと四つ這いを繰り返してあげてください。

3. 手と体幹と発達

手首、手など末端を思い切り力を入れるという行為をすると腹筋や背筋にも自然と力が入ります。

 

思い切り手を握ったり、思い切り手を開いたりしてみてください。

 

その時に握っている方の脇腹や下腹を触ってみると硬くなるはずです。

 

もし硬くならないよという方は、手を握る、手を開いた時に下腹や脇腹に力を入れてみてください。いつもよりも力が入りはずです。

 

● 生後4ヶ月から9.10ヶ月

ー 抱っこ、四つ這い、ハイハイ

=手を使って体幹を安定させる

● 10ヶ月〜12ヶ月     

ー 立つ、捕まり歩き、歩き

=足を使って体幹を安定させる

● 12ヶ月〜       

ー 歩き、走り、ジャンプ

=動きの中で体幹を安定させる

という段階を経て徐々に人間は体幹を発達させていきます。

 

体幹の機能の発達の始まり手からになりますから、手を使う、手が使える状態にある、手から体幹を使うというのは、その後の足-体幹、動き-体幹の発達の基礎になります。

 

最近では、コンディショニングの仕事をしていて手からの体幹を使う基礎が出来ていればいるほど足からの体幹の繋がりの発達、動きと体幹の発達がスムーズに行くように思います。

 

大人になっても手から体幹使うことが苦手な人がいっぱいいます。

腕立て伏せができない人がとても多いです。特に女性はその傾向が強いです。

 

体幹を使うことが苦手な人はこの手をしっかり機能させることが同時にやっていくとスムーズに体幹力が上がっていきます。

 

4.ランニングパフォーマンスと手

ランニングのパフォーマンス考える時にどうしても体幹と足だけのコンディショニングを考えがちです。しかし、前述のように身体の発達から体幹と足を考えると手から体幹の発達を抜きには体幹と足の最良なコンディショニングは100%出すことはできないと私は考えます。

 

○ 手がしっかり安定している

○ 肘が伸びすぎない(うまく使えている)

○ 肩甲骨がしっかり安定している

※写真は大迫選手。

状態を作ることによって自然と腕が触れてきますし、胸が張れてきます。

 

× 手が安定していない

× 肘が伸びすぎている

× 肩甲骨が安定していない

 

のに胸を張って、腕を振ろうと意識してもそもそも体幹と手の繋がりの基礎がないから

良い安定した動作感覚が掴むことが難しいです。

 

5.膝と股関節の痛みと手

体幹の力があることで下半身の力は左右均整化を図ります。

 

膝や股関節が痛くならない人の背筋や臀部や腹筋の力が優れていることが多いです。

 

膝や股関節が痛くなる人は背筋、臀部、腹筋の力のバランスが崩れていたり、左右差があることが多いです。

もちろん原因はそれだけではないですが、基礎として体幹の力というのはあったほうがコンディショニングがうまくいくことが多いです。

 

股関節や膝のコンディショニングを私が担当している中でも体幹の力の伸び悩みというのが多々あります。その場合は手から体幹の力を整えてあげると体感の力がスムーズに成長してくれます。

 

直接的には関係はないかもしれませんが、もし膝や股関節が痛くて体幹トレーニングを取り組んでいて、ある程度までは良くなったけどその先が伸び悩んでいる方は手の機能、手から体幹を支える機能を見直していきましょう。きっと伸び代が見つかるはずです。

6.まずは手の柔軟性を確保しましょう。

こちら皆さんにお勧めしている手の柔軟体操のルーティンです。

ぜひ真似をしてみて手の柔軟性をまずは作っていきましょう。

手が柔軟性がまずは手の機能の基礎になります。実践してみてくださいね。

 

本日もこちらのブログをお読みくださり、ありがとうございました。