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頭痛

慢性化した頭痛を改善するために

頭痛は、1次性頭痛、2次性頭痛があります。
2次性頭痛は頭の怪我やくも膜下出血など何らかの病気やケガが原因で起こる頭痛です。

1次性頭痛には片頭痛、緊張型頭痛、三叉神経・自律神経性頭痛に分けられます。

( 片頭痛 )

  • 頭の片側に「ズキン、ズキン」「ドクン、ドクン」といった痛みがある
  • 15日以上頭痛が続いたり、そのうち片頭痛の特徴をもつ頭痛が8日以上ある月が3ヵ月を超えて続く場合は「慢性片頭痛」とよばれる
  • 痛みで仕事や日常生活に支障が出ることが多々ある
  • 眠気、あくび、空腹感、倦怠感、頸部のこりなども併発して起こる
  • 20~40代の女性に多い

( 緊張型頭痛 )

  • 頭の両側を締め付けられるような痛みが生じるのが特徴で、一次性頭痛の中で最も多いタイプ
  • 月に1回起こる頭痛を「頻発性緊張性頭痛」、月に15日以上で起こるものを「慢性型緊張性頭痛」
  • 片頭痛よりは痛みは軽度
  • 光または音のどちらか一方に敏感になることがある
  • 吐き気がしたり、日常の動作によって頭痛がひどくなったりすることはない

( 三叉神経・自律神経性頭痛 )

  • 片側の眼の奥や上部、または側頭部にひどい痛みが生じるのが特徴で、痛みと同じ側の涙、鼻水・鼻づまりなどを伴う
  • 数週間から数ヵ月にわたって、15分から3時間ほど続く発作が毎日のように繰り返し起こる
  • 20~40代の男性に多い

1)日本神経学会・日本頭痛学会監修. 慢性頭痛の診療ガイドライン2013. 医学書院, 2013
2)日本頭痛学会・国際頭痛分類委員会訳. 国際頭痛分類 第3版(ICHD-3). 医学書院, 2018

1次性頭痛は、筋膜施術とセルフケアにより改善できる可能性が高いです。

慢性頭痛の原因と施術方針

1. 身体の他の場所からの影響している

a. 首に過去に怪我・骨折、明らかな変形がある
b. 首より下に過去に怪我・骨折、明らかな変形があり、首に緊張を与えて頭痛を引き起こしている


a. 首に過去に怪我・骨折(例えば、スポーツや交通事故や日常動作にて頚部に骨折・怪我していたりなど)、明らかな変形(首が前に出ている、猫背、巻き肩、側湾など)からの影響があると、首に張りが出て、頭痛を感じます。

または変形がなくとも首に負担のかけるような行動が多いと首に硬さを作り出してしまい頭痛を引き起こされることがあります。

b. 首より下に過去に怪我・骨折、明らかな変形からの影響があると、首の張りが出たりします。
脚からの影響、体幹からの影響、腕からの影響によっても首に硬さを与えます。

このように長引く頭痛がどの場所から影響していていないかをまず調べる必要があります。

2. 首周囲の神経圧迫の影響

首の後ろに後頭神経、首の横に副神経、側頭部に三叉神経という神経が存在します。
後頭神経が首の硬さで圧迫されていると後頭部がチリチリするような重いような痛みがあり、そして目の疲れがあり、副神経が首の硬さで圧迫されていると首全体が重い感じと共に頭痛があり、三叉神経が圧迫されていると側頭部が痛さと目の奥が痛さや歯の痛さも感じたりします。

このように首周囲の筋肉や皮膚が緊張して神経を圧迫して起こる頭痛が起こる方も多くいらっしゃいます。

3. 原因が思い当たらない

a. 五感の乱れ
b. 運動不足や加齢による身体の適応能力の低下
c. 内臓の不調、.自律神経の乱れ
d. 生活習慣の乱れ

a. 人間の身体には、五感と呼ばれる視覚、聴覚、触覚、味覚、嗅覚があり、それ以外にも身体の動きを感じる前庭覚(ぜんていかく)、筋肉の状態を感じる固有受容覚(こゆうじゅようかく)があります。
この感覚によって外界(環境)と自分の身体の状態を脳で感じ取り、その情報に合わせて身体が自由に働きます。
必要な情報を五感の感覚器官から受け取って、適切な運動・動作と結びつけています。
五感が乱れていると、五感から適度な情報が取れなくなり、姿勢や身体の緊張度合い、動きのバランス感覚などがエラーを起こしてしまいます。
この五感の崩れからくる身体の崩れが痛みを長引かせている可能性もあります。
これをコップの水で例えるとわかりやすいです。
蛇口の水は痛みになりうる刺激で、コップの水の量は痛みになりうる刺激の蓄積量、コップの水が溢れたら痛く感じるとします。
五感の感覚低下はコップ自体の容積の低下を引き起こしています。

b. 運動不足や加齢による身体の適応能力の低下も慢性痛に影響します。
これもコップの水で例えるとわかりやすく説明できます。
五感の低下と一緒で運動不足や加齢による身体の適応能力の低下は、コップの容積が小さくなっているのと一緒です。
昔と同じような生活をしていても、コップの容積が小さくなっているので痛みが感じやすくなっています。

c. 内臓にはさまざまな不調があります。以下内臓の不調とその症状の例を記入します。

消化器系の不調便秘、胃もたれ、逆流症食道炎、腹痛、食欲不振、胸やけ、吐き気、嘔吐、のどのつかえなど
循環器系の不調末端の冷え、胸痛、息切れ、呼吸困難、動悸、むくみ、失神発作、眩暈、背中の痛み
泌尿器系の不調頻尿、尿もれ、腹痛など
呼吸器系の不調息苦しさ、息切れ、咳、痰がらみ、胸の痛み、いびきなど
生殖器系の不調イライラ、不安、活力不足、情動の不安定性、排尿障害、皮膚の乾燥(張りがない)、眠れない、月経時痛、生理不順、不正出血、不妊傾向、下腹部の痛み/腰痛、閉経よる影響(女性ホルモンの低下)、ホットフラッシュ、めまい、動悸、発汗など)
内分泌の不調汗をかきにくい、やる気がでない、コレステロールが高い、血糖が高い

内臓の不調がある自律神経が乱れます。
または自律神経が乱れがあると内臓の不調を引き起こす可能性があります。
自律神経の乱れがあっても、内臓の不調があっても痛みが感じやすくなる傾向にあります。
内臓の不調があるとコップの水の蓄積量が多すぎて、水を入れたらコップから水が溢れてしまいます。
内臓の不調があると知らぬ間にストレスを蓄積し、痛みを感じやすくなっている可能性があります。

d. 生活習慣の乱れとは、日常的な姿勢や動きの習慣、食の習慣、睡眠の習慣、運動習慣などが乱れている状態です。
これによって痛みの刺激が多くなったり、内臓の不調や自律神経の乱れが出たり、五感の感覚低下を起こしたり、代謝の低下、体力の低下を引き起こします。

このように何かしら身体に対して影響があるため痛みを引き起こします。
その問題を取り除くことによって痛みが減っていきます。

4. 頭痛に対する筋膜調整

頭痛に対して影響を与えている他の身体の部位や首周囲の状態、五感・内臓・自律神経の乱れている原因の場所などを調整していきます。

5. 頭痛に対するセルフケア・習慣変容

自分の身体を理解して、解決方法を知り、自分でできることをコツコツ行うことで身体がちょっとずつ改善していきます。セルフケアや習慣変容を行うことで、根本原因に気づいたり、より自分の身体を大切にしたり、治せる自信がつきます。