◉ あなたにはあなたの走り方がある。 腹筋系と背筋系という概念

✔︎周りと同じ動きをしているのに、上手く身体が動かない
✔︎先輩や仲間やコーチの動きを真似してもできない
✔︎誰かのアドバイスで走り方を変えたら余計に走りづら
✔︎何回この練習をしてもついていけない、私って向いていないのかなくなった、これで合っているのかな
✔︎3年前の方が走りやすかったのに今は走りにくい

 

 

動きや走り方に”センスがない”とか”向いていない”とかで片付けるのは簡単なのですが、

実はそれはセンスがないのではなく、自分の身体に向いていない(合っていない)、やったことがないことをしているということになります。

 

だから、諦める前に誰かや本で見た身体の使い方が”あなたに向いていない”可能性があるということと、自分に合ったその練習の仕方、走り方、トレーニングの仕方が必ず存在するということを頭に入れておいて欲しいと思い今ブログを綴っています。

 

トレーニングや練習方法だけで約300万通りあります。王道はありながら、スポーツの世界ではいつまでたっても革新的なトレーニングや練習方法は生まれていきますよね。でもトップ選手がやっているトレーニングを真似しても必ずしも真似した全員が競技力やフィジカルが伸びるかと言われたらそうとは限りません。同じトレーニングをやってもこの選手は伸びるけどこの選手は伸びないということがあります。

 

 

人にはそれぞれ身体の使い方があります。必ずしも教えられた感覚で教えられたトレーニングや練習が”ハマる(フィットする)”というかと言えばそうではありません。ですが、誰でも必ず動きや感覚がハマる(フィットする)瞬間があります。

 

おそらく私のブログを見ている読者の方は、私のクライアントさんが多いと思いますがランナーさん、トライアスリートさんに向けて書いておりますが、

”あなたにはあなたの走り方がある”

誰かの真似だけをするのではなく、誰かと比べるのではなく自分の感覚や自分のペース自分の物差しで自分の走りを追求し今よりより良くする姿勢。そんなマインドの元、これから書く話を聞いていただきたいと思います。

 

 目次

1.腹筋系・背筋系の理論の始祖は”凄腕のトレーナー四ノ宮さん”。

腹筋系・背筋系の理論を2年前から非常に色濃く使用して日々の仕事に当たらせて頂いております。あなたにはあなたの走り方があると言えるのもこの理論が背景にあるからというのが非常に大きいです。

 

そして、この理論の創始者が四ノ宮祐介さんという方です。元U-18野球日本代表侍ジャパンの元トレーナーであり凄腕の四ノ宮祐介さんの元で2019年頃からスキルアップをさせていただいております。

 

技術的にも人間的にも素晴らしい方で私が大尊敬している私の師匠になります。なので、お近くにいる方でスポーツをしている方でパフォーマンスや痛みに真剣に悩んている方はぜひご相談されるといいと思います。

 

ただ、クライアントさんも多く、全国で講演会もされていて、近隣高校などでもトレーナーをされている中々予約が取れない先生なので一度ホームページでお問い合わせ頂くことをお勧めします。

左が私で、右が四ノ宮さんです。

株式会社コンディショニングブリッジのHPはこちら → https://conditioning-bridge.com/

※予約が取れない場合は渡邊トレーナーという四ノ宮さんの愛弟子がいますのでご安心ください。渡邊トレーナーも非常に優秀なのでおそらく予約が取れないかもですが。

 

 

なぜ四ノ宮さんを最初にご紹介させていただくかというと、腹筋系・背筋系のメソッドは四ノ宮さんが生理学や運動学や解剖学、発生学や発育発達、筋膜科学やさまざまな手技やトレーニングメソッド、そして四ノ宮さんが尊敬するレジェンドトレーナーから受け継いだ教えなどを四ノ宮先生なりの解釈で選手に必要なコアな部分を体系的にまとめ、そして現場経験にて日々研鑽と研究を重ねて磨き発展させてきた身体分類の方法です。

 

 

本当はもっと多様性に富んでいて、その真髄を説明しようとすると本がかけそうなのでこの辺に紹介を留めさせていただきます。※いつか四ノ宮さんが本を書いてくれるはずです!ベースボールマガジンの担当の方見ていたら四ノ宮さんにつなぎますのでご一報ください笑 早い者勝ちですよ!

 

私が日々皆さんのパフォーマンスの向上にこの理論を色濃く受けて携わっているから四ノ宮さんという方を皆さんに知って欲しくて紹介させていただきました。

 

前回の利き脚の話も四ノ宮さんの影響が非常に濃いです。これからどんどんブログで書いていくので、ぜひ私が開発したものではなく尊敬する素晴らしい師の存在がある元でということを皆さんに伝えておきたくプロローグとして話させていただきました。

2.腹筋系・背筋系とは?

利き脚の重要性については前回のブログをご確認ください。

 

さて、なんでこの腹筋系・背筋系があるという話をするかというとやはり前回もお伝えしたようになるのですが、人間は、危険な行動や複雑な行動、出力が必要な行動をするときに素早く動いたり、強く力を出したりする必要があります。

 

 

具体的には、猛獣に襲われた時に逃げるための最初の一歩目や誰かが叩いてきた時に身体を守るための反射的な一歩目・反射的な腕のガード、目の前の相手を倒すための強い力をの脚・腕・指などどこか一点に集中させるなどです。

 

 

このような反射的な行動を私は考えずに無意識的に選択しています。なぜなら、考えて「どっちかな~」と選択している間に猛獣に襲われてしまいますし、誰かに致命的なダメージを負わされているかもしれませんし、相手を倒したいのに力が集中しないですよね。

 

 

大野
大野
人間には意思とは別に無意識に行動を選択するための「利き側を作る」という能力が備わっているのです。

 

 

そして、ランニングにおいてもこのような優先的な選択行動がなされています。ランニングの練習中の走り始めに足を出しますね。無意識に出しています。その後、持続的な走りを作るために、両脚・両腕を均等に使う訓練をされていなければ右脚か左脚に優先的に反射が入り身体のリズムが出来上がります。

 

 

また、角を曲がる時進行方向を変えなければならないので、やや利き脚側や利き腕側で方向のコントロールをして進行方向を変えます。また階段を登るときや降りる時もバランスを崩さないためにやや利き脚側や利き腕側で方向のコントロールをして降ります。

 

 

だから、利き脚が非利き脚側より筋力が強くなったり、柔軟性が落ちてしまったりするのは使用する頻度が無意識的に多くなるから当然なんです。コンディショニングする際は絶対両方とも同じ柔軟性・同じ筋力にならないことを考慮して以前の柔軟性よりもどれだけ向上したか、あなたが求める動作の頻度・早さ・負荷へ対応ができているのかできていないのかを見極めないといけません。

 

 

大野
大野
だから、必ずしも左右対称である必要はありません。

 

そのような無意識に出来上がっている利き側が、腕、脚意外にも、利き目、利き耳、またはさらに左脳と右脳まで決まっているという研究が存在します。気になった方が利き脳という言葉で検索してみてください、書籍や文献がチラホラと出てきます。

 

 

それが四ノ宮さんは腹筋側(前側)や背筋側(後ろ側)にも存在するのではないかと私たちに提案してくださいました。私はクライアントさんの身体をそのように定義すると動きがハマることに出くわすので、そうであろうなと確信があります。

 

 

腹筋側を具体的にどの場所かというと、身体の前側(屈筋と言ったりします)、身体の内側。

背筋側を具体的にどの場所かというと、身体の後側(伸筋と言ったりします)、身体の外側。

3. 腹筋系・背筋系の走り方とは?

身体は筋膜という大きなつながりで保たれています。個別での筋肉の機能だけで身体の動きを語る時代はもう古き時代になってきました。指を曲げるのにも指を曲げる筋肉だけが働いているのではなく、指を固定させるための肘や肩や体幹の筋肉の動きが伴っています。腕を上げるのであって、肩の筋肉だけでなく末端の緊張が解けて、肩に出力の主体が切り替わってから上がります。

 

 

走る時も同じように様々な筋膜が連なり、その筋膜に隣接する筋肉が複数出力を出したり、抑制したりして腕の振り、身体の捻り、脚の振りが出来上がっています。

 

そしてその動きの連鎖の仕方にも利き側存在していますよというのが腹筋側(以下、腹筋系)・背筋側(以下、背筋系)を語る面白さ、重要性、意義になります。

 

背筋系は身体を反ったり、お尻を使ったり、軸の外側でバランスを取ったり、身体を後ろに捻る動きを司ります。そのため筋膜で分類すると以下のような場所を使うことになります。

 

腹筋系は身体を丸たり、腹筋や内転筋を使ったり、軸の内側でバランスを取ったり、身体を前に捻る動きを司ります。そのため筋膜で分類すると以下のような場所を使うことになります。

 

 

トップ選手のランナーでいうと腹筋系が川内優輝選手、キプチョゲ選手が背筋系です。

 

TASUKIソリューション様から勝手にですが動画をお借りします。こちら川内優輝選手の最近の走りです。

 

腹筋の力と内側に捻る動きを主体にしているため上下動は少なく並進運動が特徴的です。ストライドは短く、ピッチが多いのが特徴です。お腹を突き出すような姿勢も腹筋系の特徴です。

 

腹筋系の身体の特徴を定義づけるとこのような走りの特徴が出てきます。

腹筋系の人の走りの特徴

① 身体の前側・内側を無意識に使う

② 脚の振りは屈筋(前・腹筋側)が優位なるとストライドは短く、ピッチ数は多いと快適と感じる

③ 着地の時も屈筋で安定させたいからミッドフット気味の走りが快適と感じる

④ スピード練習、インターバル練習は不得意、全力疾走したくない。ペース走、長距離をゆっくり走るのは得意

⑤ 長距離では後半ほど身体が整ってくるスロースターター系

⑥ 靴はアシックス系、アディダス系のフラット気味のソールが好き、快適と感じる。ナイキや最近の厚底系でつま先が反り上がっている靴が苦痛に感じる

 

 

 

こちらキプチョゲ選手の東京マラソンの時の走りです。

背筋と臀筋の力を主にして、後ろに捻る動きを主体にしているため床との反発が大きく出やすく、上下動は大きく跳躍運動が特徴的です。ストライドは長く、少ないピッチで距離が走れるのが特徴です。胸を突き出すような姿勢も背筋系の特徴です。

 

 

背筋系の身体の特徴を定義づけるとこのような走りの特徴が出てきます。
背筋系の人の走りの特徴

① 身体の後側・外側を無意識に使う

② 脚の振りは伸筋(後・背筋側)が優位なるとストライドは長く、ピッチ数は少ない動きだと快適と感じる

③ 着地の時も伸筋で安定させたいからフォアフッド気味の走りで快適と感じる

④ スピード練習、インターバル練習は得意、全力疾走したい。ペース走、長距離をゆっくり走るのは苦手。スピードを制限しながら走りは苦痛。

⑤ 長距離では前半で飛ばしたくなってしまう。抑えないと後半急激にペースダウンする。

⑥ 靴はナイキや各社厚底系のつま先が反っているソールが好き、快適と感じる。フラット気味のソールはブレーキがかかってしまうと感じる

 

 

走り方を見ても誰一人同じ走り方はしていないですよね。微妙に頭の位置が違ったり、腕の振りが違ったり、姿勢が違ったり、脚の運びが違ったり、身体の上下動が違ったり。トップ選手の動きも見てもある程度は似てきますが、微妙な差が一人一人あります。

 

 

大野
大野
しかし、この人とこの人の走りがなんとなく似ているなというのもありませんか?それは腹筋系・背筋系の利き側が一緒かもしれません

 

 

真似するなら、格好いい走り方ではなく、自分と似たような走りの人、似たような身体の使い方の人、似たような感覚で速い人の真似をした方が効率がいいかもしれません。

 

 

4. 腹筋系・背筋系の観点からアドバイスを解釈する

もしコーチや参考にしている人の走りが背筋系であなたが腹筋系である場合、身体に合った身体の使い方や出力の入れ方やレースの展開が変わってくるので、

 

 

言っていることが全然できない、理解できない、言おうとすることはわかるけど身体がやれない、私はセンスないのかな…

 

 

ということが出てきます。

 

教える側も

”あの人にはこれで伝わるけど、この人には全然理解されないな…”

ということが出てくるわけです。ありますよね?

 

 

なので、走っているあなたも、教えているあなたも安心してください。あなたがセンスがないのではなく、コーチが教え方が下手なのではありません。そもそも、無意識に使う身体の感覚が違うのです。

 

大野
大野
あなたと同じセンス(感覚)はないが、私は私なりのセンス(感覚)があるというのが、センスという言葉の解釈💡

コーチのあなたも教え方が下手なのではなく、教え子が劣等生なのではありません。そもそも、無意識に使う身体の感覚が違うので教えられている側がわからないのです。

 

 

ランニング系の本の著書ももしかしたら背筋系かもしれませんし、あなたが見てるランニングyoutuberの方は腹筋系かもしれません。ランナーズの編集者の方は腹筋系で、ランニングクリールの方は背筋系かもしれません(わかりませんが笑)。

 

だから、この人と感覚が合う人の指導者や練習仲間がいますし、あの人とは練習の仕方が極端に合わない人が出てきます。性格の不一致ならぬ、腹筋系、背筋系の不一致です。

 

 

だから、

例えば同じように腹筋をしても

 背筋系の人は脚で身体を固定した方が上がりやすいけど

 vs 腹筋系の人は腕を利用して上がったほうが上がりやすい

とか

 

例えば同じように100mをダッシュしても

 背筋系の人は床を押すような感覚で床から反発をもらうようにすると速くなるけど

 vs 腹筋系の人は床を反発せず身体の内側から速く引き上げ、身体の上下動を少なくするようにすると速くなる

とか

 

例えば同じようにジャンプドリルをしても

 背筋系の人は爪先接地して胸を張るようにしてお尻の穴を締めるようにすると高く飛べるけど

 vs 腹筋系の人は全面接地して腹筋に力を入れるようにして脇を締めるようにすると高く飛べる

など違いが生まれてきます。

 

大野
大野
背筋系の人と腹筋系の人では感覚が違います。だから、私の感覚だったらこうやる、私だったらこうするという、練習やトレーニング方法を飲み込んで消化して使いこなすという感覚が練習やトレーニングをコンディショニング良く血肉にできる方法ですよ!

 

 

性格の不一致も腹筋系・背筋系の不一致で合ったとしても、相手の気持ちやどういう感覚で言っているのかとかどういう目的で言っているのかという歩み寄りが大切ですよね。歩み寄りがなければ理解ができません。

 

この感覚は取り入れる、この感覚はそこまで急がなくていいなというようなトレーニング、練習の目に見えない仕分けが必要ですね。全員が全員同じように動けないですから。

 

※ただ、求めているものや向かっている場所が高レベルの場合には自分の感覚だけで仕分けるのではなく、コーチや早い人の感覚を一度疑問を持たずに飲み込むことも必須になります。皆さんはまだここは考えなくていいですが、一応そういう場合もあるということだけ伝えておきます。

腹筋系のあなたへ

特に腹筋系の人はスピード練習が苦手なので、ドリル系の動きやスピード系の動きは成長が遅いですから少しずつ自分の感覚を掴むようにしてください。

スピード系、ジャンプが入るドリル動作は背筋系の動きが多いので背筋系の人ほど上手くなりづらいです。うまくなりづらいからコツコツやろうと切り替えてくださいね。なぜ私はできないんだ〜とか落ち込まないでくださいね。

あなたは、ペース走や長距離系の動きを磨いて、少しずつスピードを伸ばしてください。また、腹筋系の早い人に筋トレやドリルが教えてもらえる機会があると一番覚醒しますね。腹筋系の特徴の人は、副交感神経が反射的に入りやすい身体の構造も持っているので持ち前の人当たりの良さで色んな人と交流してみてください。

 

背筋系のあなたへ

特に背筋系の人はスピード練習が得意ですが、一定のペースで走る場合しっかり管理してやらないとペースの乱れが激しいので時計を使ったペース走の管理は必須ですね。

ドリル系の動きやスピード系の動きは背筋系を使うので成長が早いですので、そちらをしっかり行って身体を整えつつ、長距離も前半のスピードを抑えながら伸ばしていきましょう。

ただ、アスファルトを走る場合は地面を叩く癖があるので、ペースを維持する場合は腹筋系の身体の使い方を学ぶ必要があります。足音を出さずに走り続けるスキル・フィジカルや上下動をさせずに走るスキル・フィジカルが長距離系を行っているあなたには必須になっていきます。

反射系筋トレやドリルやスピード練習は身体がどんどん整ってくるので積極的に取り入れましょう。背筋系の人と練習すると練習のペースが掴めてきます。また逆にペースを保ちたい時は腹筋系の人とも練習してみてください。

 

5. あなたはどっち?

あなたが腹筋系か背筋系を見抜く方法。

寝返りをしてみましょう。

腹筋系の寝返り

腕を先行して寝返るのが”楽”と感じます。

足で床を蹴って寝返るのが”やりづらい”と感じます。

 

背筋系の寝返り

腕を先行して寝返るのが”やりづらい”と感じます。

足で床を蹴って寝返るのがと感じます。

 

非常に重要なことだと思っているので、ぜひ練習が合わないなとか、リハビリしても治らないなとか、もう少しパフォーマンスを伸ばしたいなと思う方は参考にして欲しいと思います。

 

それでは良い1日を! 

 

 

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